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ニュースはあなたにとって悪いもの Rolf Dobelli

ビジネス

年の瀬ということもあり、今年のPocketに登録した記事を見なおしていた。Pocketで最も読まれた記事のランキングが紹介されていたので、意訳して紹介してみようと思う。

Pocket Hits Best of 2013: Best of the Best

堂々一位をとったのは、本記事、ガーディアン誌の「News is bad for you」でした。

News is bad for you – and giving up reading it will make you happier | Media | The Guardian

刺激的なタイトルですけれども、著者が意図しているのは”考える”ことなしに、ニュースフィードを次から次へと読み飛ばすのは、創造性を退化させてしまうと警鐘を鳴らしているのだと思います。欧米では”情報”に対してここまで深く考えられているのだなと感心しました。

ニュースはあなたにとって悪いもの Rolf Dobelli

読書は私達に”考えること"を与えますが、 メディアは私達に些細な事柄や、本当は私達に関係ないこと、考える必要がないことを与えます。今日、私達は20年前食べ物に対して味わった同じ経験を”情報"でも味わっているのです。私達は「どんなニュースが私達にとって有害なのか」考える時期に来ているのです。

ニュースによるミスリード

ニュースは完全に間違ったリスクマップを私達の頭に植えつけます。私達はメディアにさらされるほど合理的な考えを持っていません。例えばテレビで飛行機事故を見たら、人は現実的な可能性など考えずに、そのリスクに対する考え方を変えてしまうでしょう。もしあなたがそれをあなたの熟考を補うものだと考えているとすれば、それは大きな間違いです。既に投資家や経済学者がそうでないことを証明しています。

ニュースは無関係なことばかり

過去12ヶ月に読んだニュース記事のうち、いくつ覚えていますか?そう考えることは、あなたの生活や人生、ビジネスに影響する本当に重要な事柄を見極めるのに役立つかもしれません。

ポイントは、ニュースをただ単に消費することはあなたにとって何の役には立たないということです。しかし、多くの人にとって、「何が自分に関係あるのか?」と考えるかということは難しいことです。「何が自分にとって新しいか?」と考える方がずっと簡単です。

メディアはあなたに「ニュースは私にとって競争的な利益だ」と思って欲しいのです。多くの人はそう惚れ込んでしまうんですよ。だから、ニュースを見ないと心配に感じてしまうんです。でも現実には、ニュースを消費することは「競争的に不利益」です。消費するニュースが少なければ少ないほど、あなたにとって有益です。

ニュースを知っていることに何の力もない

個々のニュースの内容は、”深い”現実世界の表面に出来た泡に過ぎません。蓄積した知識があなたに「世の中を理解している」という考えを生んでいますか?悲しいですが、実際は違います。むしろ逆です。

本当に重要なストーリーは、そもそもストーリーではなく、ジャーナリストのレーダーにかからない、ゆっくりとした力強いムーブメントです。あなたが消化する”虚偽事実”が多ければ多いほど、あなたが理解できる全体像はちっぽけなものになってしまうでしょう。もし多くの情報が経済的な成功に導くとしたら、ジャーナリストはピラミッドの頂点にいるはずです。

ニュースは人体にとって有害

ニュースで得てしまう慢性的なストレスはあなたの免疫システム、ホルモン分泌に悪影響を及ぼします。

ニュースは認知エラーを増加させる

ニュースフィードは認知エラー(認証バイアス)の温床です。ウォーレン・バフェットの言葉に言い換えれば、「人間がベストだと信じ切ってやっていることは、全ての新しい情報に影響します。だから前回の結論が生きてしまうんだ」。ニュースはこの流れを助長します。だから、私達は自信過剰になったり、愚かなリストをとったり、チャンスを逃すのです。

ニュースは考えることを阻害する

考えるには集中が必要です。そして、集中には絶え間ない時間が必要です。しかし、ニュースは明らかにそうした時間の邪魔をします。それは目的を達成しようとしている人間の注意力を奪うウィルスのようなものです。

ニュースはあなたを浅はかな考えの持ち主にしてしまいます。さらに悪いことに、ニュースはあなたの記憶にも影響します。記憶には長期記憶と短期記憶の二種類がありますが、あなたが不要なニュースを読んでいると短期記憶にせっかくできた通路が他のニュースに阻害され、何も理解せず、何も記憶に残らない状態になってしまいます。オンラインニュースが最もこうした影響を及ぼすことが知られています。

カナダで行われた実験では、ハイパーリンクの多い文章で理解力が減少するという結果が得られています。これは、ハイパーリンクをクリックした瞬間に他の情報が注意を惹きつけてしまうためです。

ニュースはドラッグのように作用する

科学者はかつて大人になったら、私達の持つ1000億のニューロン(脳神経)は固定されると考えていました。しかし、現在ではこれは異なることが分かっています。脳神経は絶えず神経間で古い結合を切り、新しい結合を作っています。

私達が多くのニュースを消費している時、私達は深く考えることなく、「ざっと見」や「マルチタスク」をしています。ニュースを大量に消費している人の多くは、長い文章や本を吸収する能力がありません。4,5ページ読んで疲れたり、集中力が途切れたり、じっとしていられない状態になります。それは年をとったり、スケジュールがつまるようになったからではありません。脳の構造が変わってしまったのです。

ニュースは時間の無駄

情報はもはや"不足しているもの"ではありません。だけども、”注意”は違います。あなたはお金や名声、健康に無責任な人では」ないでしょう?なぜ、心を奪われてしまうのですか?

ニュースは私達を受動的にする

ニュースの多くはあなたに関係のないことばかりです。影響しないニュースの繰り返しは、私達を受動的にしてしまいます。

ニュースはクリエイティビティを奪う

"私達が知っていること”は、私達のクリエイティビティを制限します。私はニュースジャンキーでクリエイティブな人を見たことがありません。逆にニュースをドラッグのように消費するひどくクリエイティブでない人は多く見ます。もし、"古い答え"がみたいならニュースを読んで下さい。でも、”新しい答え”を見つけたいならやめて下さい。

社会にジャーナリズムは必要です。私達の直感や露見していない事実を監視するためにレポートは私達に必要です。しかし、重要な事柄がニュースである必要はありません。長文のジャーナル記事や詳細まで書かれた本があるではないですか。