書籍 : デフレの正体

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藻谷浩介著、角川書店「デフレの正体」を読みましたので、簡単にご紹介します。
各省庁等から公開されている具体的データを引用して、客観的かつポジティブな内容でした。印象に残ったところを少し挙げさせてもらいます。

・ 現在の日本の長期的な不況は人口減少に起因する。
日本はいわゆる「団塊の世代」の引退で生産年齢人口が減少し、内需が落ち込んでいる。高齢者は高い貯蓄を持っているが、これは実態的には将来かかるであろう医療サービスに対するコールオプション(先買い)であり、流動性はない。
一方で、各企業は減少した人件費を製品の価格の下落へと転嫁し、ものを買い、消費する若い世代(20代から40代)への給与とは反映されず、さらなる物価現象へと拍車がかかっている。

・ 日本は国のブランドを作るべき。
経済的に十分成熟した日本は、経済発展の著しい中国、韓国等のアジア諸国を狙ったブランドを作るべきである。日本で既にブランドが確立しているスイス、イタリア、フランスに対する日本の貿易収支は赤字で、日本はこれらの国々を目指すべきである。

・ 生産性向上とはブランド力の向上、醸成。
日本では「生産性向上」という名の下、人員整理、人員削減、一人あたりのアウトプットの増加を促進するようなキャンペーンがなされているが、これらにの要素には限界、弊害がある。生産性の向上は付加価値の増大でも可能である。つまり、会社のブランド力を向上させることで付加価値額を増加させ、生産性を高めることができる。

また、この他現在の少子高齢化に伴う生産年齢人口減少によって経済力が落ちることに歯止めをかける為、女性の社会進出の促進が有効な手段と記されていました。
僕は結構頷ける内容が多かったです。